トラウマ治療の説明②私にはトラウマなんていない?
私はトラウマではなく、普通の心理的問題を解決したいのに、と思っている人でも大丈夫です。トラウマ治療的なアプローチは、トラウマ以外の通常の悩みや心理的課題にも対応できます。トラウマ治療的なアプローチの場合、その悩みに伴う身体感覚を確認する作業から始まることが多いです。
なんとなくうつっぽいという主訴を訴える人に、トラウマ治療以外のカウンセリングでは、対話によって、そのうつっぽい背景について内省をしていきます。対話も内省もセラピーにおいては大事なので、それで効果がある場合もあります。
でもトラウマアプローチの場合、「そのうつっぽさは体のどこで感じますか?」「その(体の)場所でどんな感じがしますか」さらに「そのうつっぽさは、その場所でどんな形や色をしていますか」という身体感覚と関連づけて確認する作業から入ることが多いです。
結果としてそのうつっぽさはトラウマ的な心的外傷まで遡らなくても、改善する場合もあります。あるいは、言語以外の身体作業でセラピーをやることが多いので、悩みやトラウマを語らなくても改善するのがトラウマ療法的なアプローチになります。
だから、トラウマがない人でも、悩みの改善ができます。