昔は、命に関わる事件事故、戦争、性的被害などがPTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因になると考えられていました。しかし、最近では命に関わる程でなくても、家族からの言葉の暴力、いじめ被害、ネグレクト、夫婦げんかの目撃、幼い頃の手術や長期治療など、心理的傷つきの積み重ねて、PTSD症状が出ると言われるようになりました。それを複雑性PTSDといいます。1回だけの事件事故を単回性のPTSDというようになり、むしろ単回性の方がわかりやすく人々に共感してもらえる。その点複雑性PTSDは、小さいことの積み重ねなので、人に伝えにくく、気づかれにくく、本人すらも傷ついていることに気づいていないということがあり、より深刻な場合があります。
複雑性PTSDというのは原因がより複雑だからそう言われるのです。トラウマ治療もより複雑な方法や粘り強く継続的なものが求められます。
しかし、そういった複雑性PTSDを背負っている人の多くが虐待家庭や貧困家庭で育ったことが多く、トラウマセラピーを必要としているのに、高額なセラピー料金を支払えないという矛盾があります(つづく)
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