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トラウマセラピーを必要な人ほどお金がない

 昔は、命に関わる事件事故、戦争、性的被害などがPTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因になると考えられていました。しかし、最近では命に関わる程でなくても、家族からの言葉の暴力、いじめ被害、ネグレクト、夫婦げんかの目撃、幼い頃の手術や長期治療など、心理的傷つきの積み重ねて、PTSD症状が出ると言われるようになりました。それを複雑性PTSDといいます。1回だけの事件事故を単回性のPTSDというようになり、むしろ単回性の方がわかりやすく人々に共感してもらえる。その点複雑性PTSDは、小さいことの積み重ねなので、人に伝えにくく、気づかれにくく、本人すらも傷ついていることに気づいていないということがあり、より深刻な場合があります。
 複雑性PTSDというのは原因がより複雑だからそう言われるのです。トラウマ治療もより複雑な方法や粘り強く継続的なものが求められます。
 しかし、そういった複雑性PTSDを背負っている人の多くが虐待家庭や貧困家庭で育ったことが多く、トラウマセラピーを必要としているのに、高額なセラピー料金を支払えないという矛盾があります(つづく)

2023年09月18日

「共感したフリ」はいらない

あなたは、カウンセラーとしてクライエントに対して、本当は共感していないのに、なんとなく共感のふりをする言動をしていないでしょうか。

それを私は、「偽りの共感」と呼んでいます。

厳しい言い方をしているのは、「偽りの共感」によって傷つくクライエントが大勢いるからです。本当は共感していないのに、共感しているフリをされたら、ダブルバインドであり、クライエントは傷つくのではないでしょうか。

日本のカウンセラーの多くは、ロジャーズの理論を最初に学びます。ロジャーズは、「受容」「共感」「自己一致」の3つをカウンセラーの態度条件としました。しかし、「自己一致」と「受容」が日本ではよく理解されておらず、「共感」だけが一人歩きしている感じです。

そのため、中途半端にそれらを学んだカウンセラーは、面接の時、強迫的に「共感しなきゃ」と思っているので、強引に「それはつらいねえ」「たいへんねえ」と共感的言動をすることがあります。

自分が強迫的に共感しようとしていることに、日本のカウンセラーは自覚的であるべきです。

それは、クライエントの語る内容が論理的にはつらそうな状況だったので、カウンセラーが実感がないのに、論理的に共感的言動を言っているだけです。

そういう過ちが、日本の心理臨床の場面で繰り返されているような感じがします。

ではどうすればいいか。

無理に共感するよりも、まずクライエントの状況をしっかりと知ることです。ロジャーズ理論が質問や助言に抑制的である(と誤解されている)ため、日本のカウンセラーは、ろくにクライエントの状況を知りもしないで、「偽りの共感」をしてしまうのです。

クライエントから具体的場面の具体的状況を聴いていれば、結果として自然と共感をしてしまうのではないでしょうか。

共感とは、具体的状況を丁寧に聴いていて結果として「至る」ものであって、無理に「する」ものではないと思います。

日本のカウンセラーは、共感をしようとする前に、クライエントの状況をしっかり把握すること、丁寧に聴いていくことが大切ではないでしょうか。(和)

2020年12月30日

発信して卒業生たちを支援したい

数年前からアメブロ、ツイッター、フェイスブックあるいはYOUTUBEでいろいろと教育相談やカウンセリングについて発信しているが、それをみて、かつての教え子が親になって子育てに困ったり、自立ができなくて苦労したりして、ぼくに相談に来ることが数多くあります。

それらの教え子たちを助けたくて、こうした発信を続けています。

現代社会は若者が生きていくのに厳しい時代です。その若者の悩みをなんとかしたい、彼らを自立させたいと思っています。

2020年11月01日

日本全体が被災地であなたは被災者です

新型コロナの影響で日常生活が大きく崩れています。世界規模で様々なスポーツの大会やイベントが中止になり、癒やしや人間関係を深める娯楽や会合が自粛されています。それ以上に世界経済が停滞し、新型コロナ世界恐慌が起きている、そのため日本も令和不況とでも呼ばれるべき不況に突入しています。学校も最近は徐々に回復してきましたが、休校期間の影響から部活動や学習が進まず、特に中学3年生、高校3年生は非常に残念な思いでいるでしょう。
これとよく似た状況は、日本の場合、東日本大震災直後、さらには戦時中に経験して以来です。
普通災害は特定の地域で起こるので、その地域の人たちだけが被災者になります。戦争も特定の国同士で起こるのでその国民だけが戦争の犠牲者、難民となるわけです。しかし、今回の新型コロナは日本全体、世界全体に起きているので、日本全体、世界全体が被災地で日本人全員、地球上の人類全体が被災者です。支援者たちは自分自身が被災者であると同時に支援者にならなければならないという点で大変な状況です。
私たちは、今日本が被災地であるので、被災地支援と言うことでボランティアのカウンセリング活動を始めたところです。

2020年10月27日

新型コロナウイルス感染症は災害です

新型コロナウイルス問題は、一種の災害であり、皆さんは被災者です。被災者には緊急支援が必要であり、ボランティアを含めた活動が求められます。私たちは、ボランティアで相談支援活動を行います。

2020年10月17日
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